◆グランプリ
◆準グランプリ
◆準グランプリ
◆課題提供クライアント賞
◆審査員賞 中村賞
◆審査員賞 清水賞
◆審査員賞 木原賞
◆審査員賞 平町賞
◆審査員賞 平町賞
◆アート賞
◆アート賞
◆アート賞
◆学生賞
◆一般投票賞
◆クリエイター賞
このたびのWORD AD HIROSHIMA 第1回コンペティション開催にあたっては、課題ご提供はもとより、審査会場のご提供と運営のご協力、そして車内吊りで募集広告の掲載までご協力いただきました広島電鉄様に、心より厚く御礼申し上げます。また、ご多忙の中審査を快く引き受けていただきました審査員のみなさまにも重ねて御礼申し上げます。まことにありがとうございました。
そもそもの発端は、かれこれ4年ほど前に始めた「コピーナイター」なる飲み会でした。
HADCの盛り上がりに刺激を受けて、「コピーライターたちもなにか動き出そう」ということで夜な夜な話をしているうちに、「やっぱり賞を作りたいよね」ということになり、そこからも実施まで1年半近くの歳月を経て、ようやく実現できた次第です。どういう賞にするか。実際に制作した広告を募集するという方向もありました。でも、まずはなるべくたくさんの人に、できればコピーを書いたことがないという人にも応募してもらって、ベテランも新人も、プロも素人も横一線に並んで勝負してみよう!ということで、課題公募というかたちにすることに決めました。目標はとりあえず50作品。それがふたを開けてみると大きく上回る70作品も集まり、審査会にもクリエーター・一般の方を合わせて170名を超えるご来場をいただきました。本当に感激です。ありがとうございました。メンバーの誰もがワクワクし、ウルウルし、やってよかったなと思えた審査会でした。
コピーライターは広告を作りますが、広告はコピーライター一人では作れません。
今回の応募作も、デザイナーやカメラマンのみなさんの協力がなければ作れなかったものばかりだったと思います。スタートしたばかりの私たちWAHも、コピーライターだけではなく、デザイナーや一般企業に勤める人まで運営に加わってもらい、みんなの力を借りて成り立った団体です。これからもみなさんとのつながりを大切に、一歩また一歩と継続して歩みを進めていければと思います。どうか今後ともご支援のほど、よろしくお願いいたします。
心から、ありがとうございました!
WAH代表 清水 清春
広島電鉄株式会社 平町 隆典
「WORD AD HIROSHIMA」では「第1回公募賞」を企画され、初回に「広島らしさ」のある題として「路面電車」を取り上げて頂きまして、誠にありがとうございました。
審査をさせて頂き、「路面電車」が広島の街のインフラ、都市の装置として、広島市民の皆様と共にあり、大切に思って頂いていることに感謝し、今後も気を引き締めて、運行の安全確保に努めていかなければならないと、気持ちを新たにした次第です。
「課題提供クライアント賞」として、「『快速』はありません。どの街も、好きだから。」
まさに、広島の「足」として、広島の街に無くてはならない、毛細血管の役割とも言える「路面電車」をキャッチコピーと共に、心(ハート)、赤(情熱)をもって表現されており、選定させて頂きました。
また、昨今の「安全」に対する社会的責任から、「ポイントよし!声の大きさは、安心の大きさ。」「市民の腕です。」は、事業者として心に染み入るものでした。是非、職場で紹介させて頂きたいと思います。
その他に、「皆様に愛されている。これからも 広島のそばに」「いちばん はよう 逢えるけえ」「少しでも、あなたといたいから」「雨の日は、雨やどりのように。晴れの日は、散歩のように。歩くように、のる。」「『おとな、ふたりです。』君が言うそれは、なんかくすぐったい。」「『市電にしよ』って言ったのは、一緒に長く居たかったから。」「『いってらっしゃい』と『おかえり』の真んなか」「これからも いつでも、いつまでも」など、「路面電車」がいかに市民の皆様の身近な存在であるかがわかる、すばらしい「コピー」が多くあると印象を持ちました。
中国新聞社 木原 慎ニ
「広島電鉄の路面電車の広告を作ってください」。
初回にふさわしい難題だったと思います。
コピーで伝える先に、何を求めるのか。
古里愛の再確認なのか、さらなる利用促進なのか、さてさて。
作品にはお題に苦闘する姿がにじんでいました。
グランプリ作品の「『快速』は、ありません。どの街も、好きだから。」は
路面電車の個性を、一ひねりした事実で言い当て、頭一つ抜けた存在感を放っていました。
有限会社ペンギングラフィックス 中村 和人
冬晴れの気持ちいい土曜の朝。
僕は、第1回・WAH(WORD AD HIROSHIMA)審査会会場へ向かった。
会場は、広電本社の隣に設置された「ドルトムント」というドイツ製の路面電車内。広電の電車広告を課題にしたコンペティションを路面電車を会場にして開催するという洒落た企画がまず、いいなと思った。(楽しい)僕は、HADC(広島アートディレクターズクラブ)の立ち上げに参加しましたが、何か始めるということは、想像以上に大変で、パワーが必要なことです。WAHの立ち上げに関しては、数年前から、近くで見ていたので、こうして審査会が実現したことは、とても嬉しく思うと同時に、立ち上げメンバーの皆さんのご苦労も感じ取れます。(おつかれさまでした)
審査をさせていただくにあたり、僕はアートディレクターという立場から、コピーはもちろん、デザインも評価の対象に考えました。まず、心に響くコピーであること。そして、広電の路面電車の広告として成立していること。最後に、デザインもいいこと。という観点から審査させていただき、その結果、グランプリ・吉田一馬さん、準グランプリ・角田さんと南さん、というベテラン勢強し!!の結果に、常々、デザイン以上にコピーには、人生経験が必要と感じていましたが、やはり、そうなんだ…とちょっとナットクしました。中にはコピーとして、面白くインパクトのあるものもいくつかありましたが、広告となるとやや伝わりにくかったかなと思います。
コピーはたいてい文字で表現するものです。だからこそ、文字をデザインしたタイポグラフィーで見せてくれる作品を期待していたんですが、そういった作品があまりなかったのが、僕個人としては少し残念です。
審査会を終えて、審査するのは大変だし難しいなと、今回、改めて感じました。でも、記念すべき第1回の審査会に審査員として参加させていただいたことはとても嬉しく思います。ありがとうございました。WAHがこれから、2回・3回と益々盛り上がり、HADCとともに、広島の広告業界を引っ張って行ってくれるよう期待します。そのためには、コピーライターもデザイナー(アートディレクター)も、若手の力が必要です。若い人たちが、ベテラン勢をグングン突き上げ、脅かしてください。
株式会社電通西日本 広島支社 清水 清春
完全広告に仕上げた公募ということで、応募者にとってハードルが高いかと思いましたが、予想以上の応募で感動しました。まず「広電電車」という課題の特徴もあり、全体としてはヒューマンでエモーショナルなアプローチが多かったように感じました。言い換えれば、他とは大きく視点が違うなど、際立ったコピー、他を圧倒するコピーというのも少なかったと思います。しかし総じてレベルも安定し、どの作品も実際の広告として十分機能し、生活者に伝わるクオリティでした。
グランプリの「『快速』は、ありません。どの街も、好きだから。」(吉田さん)は、路面電車のゆったり感と地域に根ざした愛情ある目線の表現が、とてもフラットな言葉で描かれていて、その「ふつうさ」にコピーライターの力を感じました。準グランプリの「歩くように、のる。」(南さん)は、あえてこちらのタグラインを記しましたが、このコピーが非常に端的で広電の存在が集約されていて秀逸だったと思います。もうひとつの「乗り遅れてもいい。次がある」(角田さん)は、私のグランプリでした。広電を語りながら、私たち自身の生き方に勇気を与えてくれるコピーで、胸にしみました。アート賞の「ガタン、ゴトン、キュイーン。この音にノッっているから、気持ちいい。」(南さん・デザイン金具さん)は、電車の楽譜が実際にメロディになっているのも楽しい。「電車が、やさしくしてくれました。」(玉川さん)は、コピーとのマッチングが惜しかったですが、極限にまで削ぎ落としたカラーパターンだけで広電を表現したところにセンスを感じました。「日常の旅。」(田中さん、デザイン西さん、カメラ太田さん)は、写真のトーンと空の空間の取り方でエモーショナルな雰囲気を作り出していると思います。学生賞の「もう歩けないなら 市電に乗ればいいじゃない」(越智さん、デザイン田原さん)は、コピーとイラストの詩的な世界観が独特で目を惹きました。私の審査員賞「世界遺産帰りに、牛乳買ってきて。」(桑畑さん)は、前半と後半のギャップが絶妙で、個人的にすごく好きなアプローチのコピーです。受賞作以外でも、「親切な方専用車」(辻さん)は、社内マナーに効果のある実用的なコピーアプローチで、なるほどと思いました。辻さんのもう一つの作品は、コピーが有名なギャグネタとかぶっていて残念ながら審査対象から外されましたが、こちらも感覚的なパワーがありました。パワーという意味では、最後に「チンチン、ブラブラ。」(関浦さん)。子どもたちが喜んで言いそうなダジャレですが、ツイッターですぐ拡散したように、インパクトは応募作の中でダントツでした。おかげでWAH審査会が相当広まったし、「話題拡散賞」を差し上げたいところです。
ということで、私自身も嫉妬したり奮い立たされたり、たくさんの刺激をいただきました。次回はさらに突き抜けたインパクトのあるコピー、心を大きく揺さぶられるコピーが出てくることを期待しています。
多くのご応募をいただきました。本当にありがとうございました!
次回のご応募もお待ちしております!